2016.12.28.の記事
一輪車競技としては、
もう頭打ちなのでは?と思うくらい、
技術のレベルアップが著しいと感じています。
それはもう嫉妬するほどに。
わたしが5年生で、はじめてシングルの大会に出た時は、
ほとんどの選手が今でいう「テクニカル部門」のような演技をしていました。
その中で、今の「アーティスティック部門」の原型のようなことをしたわたしにあて、次のようにお話された方がいらっしゃいました。
「競技会ですよ、演技大会じゃありません。
大会名を良く読んで出る大会を選んでください」と。
当時は意味もわかりませんでしたが、
キレイな曲で、華やかな衣装でも技をたくさん入れたらいいんでしょう?
そう考えた6年生に上がる頃のわたしは、
上手な選手の真似をただひたすら繰り返し、
ひとつでも多くできることを増やそうと毎日練習しました。
上手な選手がペアでやっていることをひとりでできるようにしよう、
ちょっとアレンジしてみよう、
手を離してやってみよう、、
いろんなことを少しずつレベルアップさせるように積み重ねました。
大好きなセリーヌ・ディオンの曲で演じきり、
同じ「競技会」で認めてもらってから、
ロングスカートでシングルに出る選手が増えました。
今ではやって当たり前のY字バランスだって、
はじめてやったときは、下品だとも言われました。
新しいことは必ず批判される。
だったら今より美しく、もっとすごいことを目指そう、
そう学びながら続けていました。
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わたしは演技専門なので、その視点しか持ち合わせていません。
走る種目はしてきませんでしたが、
所属していたチームが両方やっていたらマラソンだって出ただろうし、
もしかしたら走る専門だったかもしれない。
つまり、アーティスティックが一番優れているんだよ、とか
演技が一番いい種目なんだよ、とか
そういうアホな意見を述べたいわけではないので
誤解しないでほしいです。
なんでもそうだと思うけど、
とくに歴史の浅い一輪車競技は、
新しいことを少しずつ受け入れながら、
他人の努力を認め合いながら、
今のかたちになっているんだとわたしは思います。
だからこれからも、もっともっと自由な発想で、
すてきなモノやだれかの真似で終わらせるんじゃなくて、
アイディアを一曲の中に組み込んでいけるようにしたいし、
新しい発想を受け入れる器を準備しておきたい。
みんなが画一的なことしかしなかったら、
一輪車があきられてしまう。
それはいやなの。好きだから。
一輪車ってこんなにも魅力的なスポーツなんだよ!って
初めて見る人にも、経験者にも伝えられるように、
毎回の人前に立つ場をチャンスにして、発信し続けていきたいです。
ちっさいけど大好きな業界全体を盛り上げることにつなげたいから、
自己を磨きあげる厳しさと、他を受け入れる余裕と、
一歩引いたところから全体を俯瞰できる寛大さを持ち合わせたいです。